「CBD を摂取する上で内因性カンナビノイドが重要だって聞いたけど、これって何なの?できる限りわかりやすく教えてほしい。」
この記事ではこういった疑問に答えます。
矢作
それじゃあ、内因性カンナビノイドについてわかりやすく説明していくよー!
- 主な内因性カンナビノイド
- 内因性カンナビノイドの働き
もともと体内に備わっているカンナビノイド
内因性というのは簡単にいえば「体の内側」という意味になります。
そして「カンナビノイド」というのは麻に含まれる化合物のこと。
つまり、内因性カンナビノイドというのは体の内側にある麻の成分ということになるのです。
- 内因性 = 体の内側
- カンナビノイド = 麻の成分
カンナビノイドと同じ受容体と結び付くことから、内因性カンナビノイドと呼ばれています。
しかも、内因性カンナビノイドは体内で作られているものなのです。
体内で内因性カンナビノイドを生合成している
私たちの体内でアミノ酸が作られるように、内因性カンナビノイドも体の中で生合成しています。
最近の研究では内因性カンナビノイドが不足すると、体の不調となって現れることがわかっているのです。
例えば、ビタミンが不足すると体の疲れがとれなくなったりしますよね?
内因性カンナビノイドにも同じことがいえて、この構造のことを「エンド・カンナビノイド・システム」といいます。
それでは次に、内因性カンナビノイドの種類についての説明です。
主な内因性カンナビノイド
内因性カンナビノイドはこれまでに100種類以上も見つかっています。
その中でも主要な内因性カンナビノイドは10種類あって3つの脂肪酸に分かれているのです。
オメガ6系脂肪酸
オメガ6系脂肪酸は n-6系脂肪酸とも呼ばれています。
ごま油に含まれるリノール酸や、豚レバーに含まれるアラキドン酸などが有名です。
オメガ6系脂肪酸として分類されるのが6つの内因性カンナビノイドです。
- アナンダミド(AEA)
- 2-AG
- NADA
- ノラジンエーテル
- ビローダミン
この中でもよく知られているのがアナンダミドと 2-AG となります。
続いてオメガ3系脂肪酸の内因性カンナビノイドについてです。
オメガ3系脂肪酸
オメガ3系脂肪酸も n-3系脂肪酸と呼ばれます。
亜麻仁油に含まれている a-リノレン酸や、サバやイワシなどの青魚に多く含まれる EPA・DHA などが有名です。
オメガ3系脂肪酸として分類されるのが2つの内因性カンナビノイドです。
- DHEA
- EPEA
最後はその他の脂肪酸系について。
その他の脂肪酸系
- PEA
- OEA
- 2-OG
オメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸に分類される内因性カンナビノイドと似たような名称だけど、結び付く受容体が異なるなど違いがあります。
2-OG は GPR119 というカンナビノイド受容体にしか結合しません。
それでは内因性カンナビノイドの性質はどのようなものなのか説明していきます。
逆行性シナプス伝達を担う内因性カンナビノイド
急に逆行性シナプス伝達という難しい言葉が出てきたけど覚えなくて大丈夫です。
そういった名称なので深く知りたい人はググってみてください。
Google 逆行性シナプス伝達
ここでは内因性カンナビノイドがどういった性質を持っているのかをざっくり説明します。
まずはこちらの画像をご覧ください。
上部がシナプス前細胞と呼ばれる送信側となり、下部がシナプス後細胞と呼ばれる受信側です。
例えばアドレナリンが放出される場合には、送信側のシナプス前細胞から受信側のシナプス後細胞へ信号が送られます。
これがシナプス伝達というものです。
一方で逆行性シナプス伝達はその名称の通り、逆に信号が送られてアドレナリンを抑える性質があるのです。
ここではアドレナリンを例にしたけど、実際に抑えられるかどうかはわかりません。
しかし、内因性カンナビノイドが不足することで体の不調として現れるのなら、内因性カンナビノイドには不調の原因を抑える性質があるといえます。
では、内因性カンナビノイドは体内でどのような働きをするのでしょうか?
カンナビノイド受容体に作用する
ここまで何度か出てきたけど、カンナビノイド受容体は麻の成分と結び付く受容体です。
その代表的な受容体が CB1 と CB2 といわれています。
アナンダミドや 2-AG などもこの受容体と結合することから、カンナビノイド受容体と名付けられました。
内因性カンナビノイドはカンナビノイド受容体と結び付くことで、体の不調を抑えるという性質を発揮しているのです。
だからこそ原因不明の不調に CBD をはじめとするカンナビノイドが役に立つことがあるのですね。
矢作